【知っておきたい着物TPO】七五三や成人式の前撮りなど「お母様」の着物

2024年の夏も終わりに近づいて来ました。

これからの季節は、七五三や成人式の前撮りなど、お子様に付き添う「お母様」が着物をお召しになる機会が増えるシーズンです。

お手持ちの着物やレンタル着物で、どんな着物を選んだらいいの?とお悩みの「お母様」へ。おすすめの着物についてご紹介します。

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七五三や成人式など「フォーマルシーン」の着物

お子様の「七五三のお祝い」やお嬢様の成人式は、人生の節目に訪れる「通過儀礼(つうかぎれい)」とされています。

大切な儀式の場として、「フォーマルシーン」に該当します。

普段着向きの「カジュアル着物」に対して、フォーマルな場でお召しになる着物は、「フォーマル着物」と呼ばれます。

カジュアル着物とフォーマル着物の違いについては、過去のブログ記事でもご紹介しておりますので、ぜひご参考になさってください。

【知っておきたい着物のTPO】カジュアル着物とフォーマル着物の違い | 谷屋呉服店

フォーマル着物(礼装)には、儀礼の種類や着る人の立場などに応じて、いくつか格付けがあります。

未婚女性の礼装として最も格が高いのは「振袖(ふりそで)」です。既婚女性の場合には、「黒留袖」が「第一礼装」です。

これより一つランクが下がる「準礼装」としては、「訪問着」や「付下げ(つけさげ)」、「色無地着物」がよく着用されています。

七五三詣りや成人式の前撮りなどで、お付き添いのお母様が着用される着物は、「準礼装」がちょうど良い格式となります。

訪問着、付下げ、色無地着物のどれでもOKですが、ほどよく華やかさのある「訪問着」は、「お母様」の着物として一番人気があります。

「訪問着」ってどんな着物?

訪問着の特徴は、振袖や留袖など格式の高い着物に共通する「絵羽(えば)模様」のデザインです。

絵羽模様とは、縫い目をまたいで繋がる柄のことです。

着物は横幅が37~38cmほどの「反物」を縫い合わせて仕立てられます。

そのため、通常の着物は、縫い目をまたぐ横方向の柄は繋がっていません。

これに対して、絵羽模様の着物は、縫い目を超えて柄が繋がるように最初からデザインされ、模様が染められています。

留袖は裾のみに柄がありますが、訪問着の場合には、裾以外の場所にも必ず柄が入ります。

着物全体に柄が描かれた「総柄」の訪問着もありますが、お母様向けには、裾のほか、袖、肩、襟元などに柄が入っている控え目なデザインがおすすめです。

七五三や成人式では、主役はお子様(お嬢様)ですので、お付き添いのお母様は派手すぎないデザインを選ぶようにしましょう。

お祝いの席ですので、上品な「吉祥(きっしょう)文様」の描かれた訪問着がぴったりです。

訪問着はカラーバリエーションも豊富です。

お母様のご年齢や好み、雰囲気に合わせて色を選びますが、お子様を見守る「お母様」らしい優しいカラーがおすすめです。

水色やピンク色、淡いイエロー系など、パステルカラーの訪問着が人気です。

訪問着のコーディネート

訪問着は合わせる帯や小物によって、「フォーマル向き」・「カジュアル向き」のどちらの着こなしも可能です。

七五三や成人式の前撮りなど、フォーマルシーンに訪問着を着用される場合には、礼装用の袋帯と小物類をコーディネートしてください。

・礼装用の袋帯

・帯揚げ

・帯締め

・半衿

・重ね衿

・草履

・バッグ

袋帯は、訪問着の色やデザインに合う物を選び、「二重太鼓」結びにします。

淡い色味の訪問着には、淡いゴールド系、シルバー系、白地など優しい地色に「吉祥文様」が織り出された袋帯がおすすめです。

帯揚げは、さらりとした綸子地などで、バイカラー(染め分け)やぼかし柄などの上品なデザインを合わせると良さそうです。

着物と帯のカラーに合わせて、なじみやすい色または「挿し色」になる帯揚げがおすすめです。

帯締めは、少し濃いめの色を選ぶと着こなしのイメージが引き締まります。丸組ですとちょっと可愛らしいイメージになってしまうので、幅の広い平組タイプがぴったりです。

フォーマルシーンの半衿は「白」の無地タイプがすっきりとして美しいですが、控え目な刺繍入りなどでも良いでしょう。

重ね衿は必須ではありませんが、あったほうが襟元の印象が引き締まり、着こなしの「おしゃれ度」もアップします。

礼装スタイルには「バッグ」が必需品です。ハンドバッグまたはクラッチバッグを用意しましょう。

草履も必ず「礼装用」のタイプを選びます。

草履とバッグを別々に用意してもいいですが、セットになっているタイプを選ぶと、コーディネートしやすいので便利です。

お付き添いの「お母様」もぜひ着物で

お子様の七五三詣りや成人式の前撮りなど、晴れ着姿のお子様に付き添われる時には、ぜひお母様も着物をお召しになってみてください。

着物離れが進む現代でも、特別なお祝いの日には着物を着るという習慣が根強く残っています。

お子様の成長とともに残す記念写真・家族写真は、お子様とご家族様にとって生涯の「宝物」となります。

ふだんあまり目にすることのない美しい着物姿の「お母様」は、お子様にとっても嬉しいものです。

千葉県香取市の谷屋呉服店では、お母様向けの訪問着のお仕立て・レンタルを承っております。帯や和装小物のコーディネートもおまかせください。

谷屋でご購入いただいた着物は、営業時間内でしたら無料でお着付けをいたします(事前のご予約が必要です)。

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