今回は、古都京都に根差した「ものづくり」にこだわる着物メーカー「京都四條家(しじょうけ)」の着物と帯をご紹介します。
京都四條家は、最高級の素材と伝統技術を大切に守りながら、モダンでおしゃれな着物や帯を創作しているメーカーです。
京都四條家がプロデュースする着物ブランド「衣扇四條庵(ころもおうぎしじょうあん)」は、どれも「made in kyoto」の最高級品質で知られます。「十中糸(となかいと)」、「純金・純プラチナ」、「四條綴」、「都美人」などの各シリーズをご紹介します。
京都四條家の「ものづくり」
京都四條家(しじょうけ)は、2007年創業の着物メーカーです。
着物メーカーとしては比較的新しい会社ですが、“made in Kyoto”にこだわった「ものづくり」で、知る人ぞ知るハイクオリティな着物や帯を製作しています。
四條家の「ものづくり」は、素材と技術に徹底的にこだわります。
天然野蚕糸や極細の生糸、純金・純プラチナ、本うるしなど、贅を尽くした素材を惜しみなく使用します。
京都では、伝統的に職人さんによる分業制で着物がつくられています。
四條家のものづくりには、「ここでしか作れない」という貴重な伝統技術を大切に守り続けています。
京都四條家が手がける着物ブランド「衣扇四條庵(ころもおうぎしじょうあん)」には、「十中糸(となかいと)」シリーズ、「純金・純プラチナ」シリーズ、「四條綴」シリーズ、「都美人」シリーズなどがあります。
京都の職人技を結集した「ほんまもん(本物)」の着物や帯のため、流通量が少なく、一部の専門店でしか取り扱いがありません。
「十中糸(となかいと)」シリーズ
十中糸シリーズでは、「幻の生糸」とも呼ばれる超極細の生糸(きいと)を使用しています。
生糸は、お蚕(カイコ)さんがつくる繭から糸を引き出したものです。一つの繭から引き出される糸の太さは約3デニール。平均的な日本人の髪の毛の太さが約50~60デニールですので、いかに細いかがわかります。
この糸を何本か合わせて、「生糸」の状態にします。合わせる本数が多いと、より太い生糸になります。
織物に使用される一般的な生糸は「21中糸(平均21デニール)」です。極細の「14中糸」が使用されることもありますが、「10中糸」はさらに細い超極細糸です。
「10中糸」は単に希少品というだけでなく、とても繊細なため取り扱える職人さんが限られています。
「十中糸」シリーズは、そんな超極細糸で織られた生地を使用した着物や帯です。
軽くて滑らかな風合いと極上の光沢を特長としています。
絹本来の「艶」を生かした織模様の色無地着物やコートが人気です。友禅染めや刺繍入りの製品もあります。
「純金・純プラチナ」シリーズ
「衣扇四條庵」は、素材に徹底的にこだわり「本物」を追求する着物ブランドです。
「純金・純プラチナ」シリーズは、純度99.9%の純金・プラチナを使用した着物・帯です。
重厚な着物や袋帯は、礼装にふさわしい品格があります。
変色もしにくいので、長く愛用することができます。
「四條綴(しじょうつづれ)」シリーズ
綴織(つづれおり)は、「平織」の織り方の一つで、緯糸(よこいと)をだぶつかせて織るのが特徴です。
緯糸を多く使いますので厚みのある生地が一般的で、通常は帯地などに使われています。
綴織の常識を覆し、軽量化を目指したのが「四條綴」シリーズです。
地組織は綴織ですが、手触りはまるで手織り紬のように滑らかで、これまでにない光沢を放つ着物が誕生しました。
「都美人」シリーズ
日本中に「着物美人」を増やしたいという思いで作られた着物や帯のシリーズです。
「楽しく着られる」着物・帯がコンセプトになっており、個性的でおしゃれなデザインが特長です。
小紋着物や四季に合わせた帯、帯揚げや帯締めまで、おしゃれなトータルコーディネートを楽しめるラインナップになっています。
シリーズにはポップな柄行やモダンなデザインも数多くありますが、素材と技術にこだわる「衣扇四條庵」ブランドの着物や帯は決して品格を損なうことがありません。
「うすもの」シリーズ
近年、気温の上昇傾向が止まらない日本では、単衣(ひとえ)の着物や夏着物の需要が高まっていると言えそうです。
「衣扇四條庵」ブランドの「うすもの」シリーズは、単衣の着物として仕立てるのはもちろん、コートなどにもおすすめです。
珍しい透け感のある「お召」の生地や、京の「羅紗織」、表と裏で素材をかえて一年中結べる帯などがあります。
「祇園紬」シリーズ
祇園紬は、かつて祇園の女将さんが愛用していた紬を復元した着物です。
最良の繭から丁寧に手で引き出した糸で織り上げています。
「はんなり」を愛する京都らしい柔らかな風合いと艶が特徴です。
「京都四條家」の着物や帯を谷屋呉服店で
素材と職人技に徹底的にこだわる「京都四條家」がプロデュースする「衣扇四條庵」ブランドについてご紹介しました。
古都京都の伝統技術による「最高級品質」の着物と帯のシリーズは、着物ファンの憧れの対象になっています。
「着物を楽しむ」というコンセプトのもと、おしゃれなトータルコーディネートも叶えてくれます。
千葉県香取市の谷屋呉服店では、全国各地の名産品を取り寄せて、定期的に展示会を開催しております。 今後の展示会では、「京都四條家」の貴重な着物や帯もご紹介する予定となっております。その折には、ぜひ谷屋へお立ち寄りくださいませ。